秋になるとカメムシが家に集まるのはなぜ?外壁・窓・換気口からの侵入原因と、臭い被害を防ぐ正しい対策

はじめに 秋になると突然現れるカメムシの不思議

「秋になると、家の外壁にカメムシが何十匹も止まっている」

「窓を閉めているのに、いつの間にか室内に入っている」

「洗濯物を取り込んだら、カメムシがついていた」

「冬なのに、暖房をつけると部屋の中に現れる」

このような経験はありませんか。

カメムシは、独特の臭いを出すことで知られる昆虫です。

一匹見つけただけでも気になりますが、住宅の外壁や窓に何十匹も集まっていると、どう対処すればよいのか困ってしまいます。

特に秋になると、これまで見かけなかったカメムシが突然増えたように感じることがあります。

実は、この行動にはカメムシの生態が大きく関係しています。

私たちボウケンジャー(防研スタッフ)がカメムシ対策で大切にしているのは、「室内に入ってきた虫を駆除すること」よりも、「なぜ建物に集まり、どこから侵入しているのか」を調べることです。

今回は、カメムシの生態から住宅への侵入原因、建物の調査方法、ご家庭でできる予防対策まで詳しくお話しします。

カメムシはどんな生き物なのか?

カメムシという名前は、一種類の昆虫を指しているわけではありません。

日本には多くの種類のカメムシが生息しています。

住宅周辺で見られる代表的な種類には、クサギカメムシ、マルカメムシ、ツヤアオカメムシなどがいます。

種類によって体の大きさや色、生息場所、餌となる植物などが異なります。

例えば、クサギカメムシは褐色のまだら模様を持ち、住宅への侵入が問題になることがあります。

マルカメムシは比較的小型で丸みがあり、クズなどのマメ科植物を利用します。

一方、ツヤアオカメムシは鮮やかな緑色をしており、果樹などへの被害が問題になることがあります。

カメムシの多くは植物の汁を吸って生活しています。

そのため、屋外では農作物や果樹への被害を引き起こす種類もいます。

しかし、住宅に入り込むカメムシの場合、必ずしも室内で餌を探しているわけではありません。

ここが、ゴキブリなどの屋内害虫とは大きく異なるところです。

秋になると住宅へ集まる理由

カメムシの中には、成虫の状態で冬を越す種類がいます。

気温が下がり始めると、冬を過ごす場所を探して移動することがあります。

その際、住宅の外壁や窓、屋根の周辺などに集まる場合があります。

特に、日当たりのよい外壁では、カメムシが集まっている様子が見られることがあります。

そして、外壁に止まったカメムシは、建物の小さな隙間へ入り込むことがあります。

窓枠の隙間、外壁の接合部分、換気口周辺などが、その候補になります。

つまり、カメムシは住宅の中で生活するためというよりも、寒い季節を乗り越えるための隠れ場所として建物を利用している場合があるのです。

自治体の生活衛生情報でも、10月から11月ごろに越冬場所を求めて住宅へ侵入するカメムシについて注意が呼びかけられています。堺市

なぜ同じ住宅に大量のカメムシが集まるのか?

住宅が何軒も並んでいるのに、特定の建物にだけカメムシが多く集まることがあります。

不思議に思われるかもしれません。

しかし、建物ごとに条件は異なります。

例えば、外壁の日当たりです。

南向きや西向きなど、日中に暖まりやすい壁面は、カメムシが集まる場所になることがあります。

また、住宅の周辺に山林や草地、果樹園などがある場合には、そこから飛来する可能性も考えられます。

さらに、建物の外壁に細かな隙間が多い場合には、カメムシが潜り込みやすくなることがあります。

ただし、外壁の色だけでカメムシが集まると断定することはできません。

種類や気象条件、周辺環境など、複数の要因が関係します。

防除研究所では、建物のどの面に多く集まっているのかを確認することが、調査の第一歩になると考えています。

カメムシはどこから室内へ侵入する?

カメムシは、体の厚みが比較的薄い種類も多く、狭い隙間へ入り込むことがあります。

例えば、サッシの接合部分。

網戸と窓枠の隙間。

換気口の周辺。

配管が外壁を貫通している部分。

外壁材の接合部分。

こうした場所が侵入経路になる可能性があります。

ただし、外壁に隙間があるからといって、すべてが室内へつながっているわけではありません。

外壁の内部で止まっている場合もあれば、実際に室内まで移動できる場合もあります。

また、洗濯物や荷物に付着して持ち込まれることもあります。

そのため、室内でカメムシを発見した場合には、建物の隙間だけでなく、日常の生活動線も確認する必要があります。

冬なのに室内でカメムシを見かける理由

「真冬なのにカメムシが出てきた」

このような場合、秋に建物へ入り込んだ個体が、内部で冬を越していた可能性があります。

カメムシは種類によって、建物の隙間などで活動を抑えながら冬を過ごすことがあります。

そして、室内の暖房や日差しなどによって周囲が暖かくなると、再び動き始める場合があります。

例えば、冬の晴れた日に窓際でカメムシを発見したとします。

これは、その日に屋外から侵入したとは限りません。

以前から窓枠などに潜んでいた個体が出てきた可能性もあります。

こうしたケースでは、室内で見つけた場所だけを対策しても、十分ではないことがあります。

秋の段階で建物へ入り込ませないことが重要になります。

カメムシの臭いはなぜ発生する?

カメムシといえば、やはり独特の臭いです。

あの臭いは、カメムシが持つ臭腺から分泌される物質によるものです。

カメムシは危険を感じたり、強い刺激を受けたりすると、臭いのある分泌物を出すことがあります。

例えば、手でつかんだとき。

無理に押さえつけたとき。

掃除中に潰してしまったとき。

こうした状況で臭いが発生する場合があります。

臭いの強さや成分は種類によって異なります。

また、分泌物が皮膚につくと、刺激を感じる場合もあります。

そのため、カメムシを見つけても、素手でつかんだり、潰したりすることは避けたほうがよいでしょう。

目に分泌物が入った場合には、こすらず流水で洗い、痛みなどが続く場合は医療機関へ相談してください。

カメムシは住宅の中で繁殖するの?

これは、お客様から聞かれることがある疑問です。

しかし、秋に住宅へ侵入する越冬性のカメムシは、一般的に室内で繁殖することを目的としているわけではありません。

多くは屋外の植物などを利用して生活し、産卵も屋外で行います。

そのため、冬に室内で数匹見つかったからといって、住宅内部で大量繁殖しているとは限りません。

ただし、カメムシの仲間にはさまざまな種類がいるため、すべての種類が同じ生態というわけではありません。

大切なのは、発見された昆虫の種類を確認することです。

洗濯物につくカメムシを防ぐには?

秋になると、洗濯物にカメムシが付着することがあります。

特に、日当たりのよい場所に干している場合には、取り込む前に確認することをおすすめします。

例えば、タオルの折り返し部分。

シャツの袖。

ズボンの内側。

こうした部分にカメムシが入り込んでいる場合があります。

気づかずに取り込むと、室内で飛び回ったり、衣類に臭いが付着したりすることがあります。

カメムシが多い時期には、室内干しを利用する方法もあります。

また、取り込む前に洗濯物を一枚ずつ確認することも有効です。

ただし、強く叩くとカメムシを刺激してしまう場合があります。

付着している場合には、無理に潰さず、そっと取り除くようにしてください。

ご家庭でできるカメムシ対策

カメムシ対策では、ご家庭でもできることがあります。

まず、網戸の破れやサッシの隙間を確認してください。

窓を閉めていても、網戸や窓枠の状態によっては、カメムシが入り込む場合があります。

また、換気口の防虫網が破損していないか確認することも大切です。

ただし、換気口を完全に塞いではいけません。

住宅の換気機能を維持しながら、適切な防虫対策を行う必要があります。

室内に一匹だけカメムシがいる場合には、透明な容器をそっとかぶせ、薄い紙を差し込んで捕獲する方法があります。

掃除機で吸い込む方法は、内部に臭いが残る可能性があるため、あまりおすすめできません。

市販のカメムシ用殺虫剤を使用する場合には、対象害虫や使用場所を確認し、製品表示に従ってください。

特に電気設備や換気機器の内部へ、むやみに薬剤を吹き込まないよう注意が必要です。

専門業者はどこを調査するのか?

カメムシが毎年大量に集まる住宅では、建物全体の調査が必要になる場合があります。

例えば、南側の外壁にだけ集まるのか。

二階の窓周辺に多いのか。

屋根と外壁の接合部分に集中しているのか。

換気口から室内へ侵入しているのか。

こうした情報を整理します。

さらに、建物周辺の植栽や山林との位置関係も確認します。

防除研究所のボウケンジャー(防研スタッフ)は、単にカメムシが止まっている場所だけでなく、建物の構造や周辺環境にも注目します。

必要に応じて、侵入経路の補修や適切な薬剤処理などを検討します。

ただし、屋外に広く生息するカメムシを、住宅周辺から完全になくすことは現実的ではありません。

そのため、建物へ集まる個体を減らし、室内への侵入を抑えるという考え方が重要になります。

農作物の被害と住宅への侵入は分けて考える

カメムシには、果樹や水稲などに被害を与える種類もいます。

例えば、果樹カメムシ類は果実の汁を吸うことで、品質に影響を与える場合があります。

しかし、農作物への対策と住宅への侵入対策では、目的が異なります。

農業では、作物への被害を防ぐため、発生状況や適切な防除時期を確認する必要があります。

一方、住宅では、越冬場所を探して飛来するカメムシを室内へ入れないことが中心になります。

同じカメムシでも、対象となる種類や場所によって、必要な対策は変わるのです。

関東・北関東・中部・関西・九州でのカメムシ対策

防除研究所では、関東・北関東・中部・関西・九州の各エリアで害虫・害獣対策に取り組んでいます。

カメムシの発生状況は、地域の気候や周辺環境によって異なります。

関東や関西の住宅地では、庭木や街路樹、周辺の緑地などが関係する場合があります。

北関東や中部では、山林や農地に近い住宅で、秋にカメムシが飛来することがあります。

九州でも、温暖な気候や周辺の植生によって、カメムシの活動状況は変わります。

また、一般住宅だけでなく、工場や倉庫、宿泊施設などでも、カメムシの侵入が問題になることがあります。

特に宿泊施設では、客室内にカメムシが現れると、お客様に不快な思いをさせてしまう場合があります。

工場や倉庫では、製品や梱包資材への混入を防ぐため、搬入口や窓周辺の管理が重要になります。

ただし、地域だけで発生原因が決まるわけではありません。

同じ地域でも、建物の構造や周辺環境によって侵入状況は異なります。

だからこそ、現場ごとの調査が大切なのです。

カメムシ対策は秋になる前から考える

カメムシの被害を減らすためには、対策する時期も重要です。

すでに室内へ大量に侵入したあとでは、一匹ずつ取り除く作業が必要になる場合があります。

しかし、侵入が始まる前に窓や外壁の隙間を確認し、必要な補修を行っておけば、被害を減らせる可能性があります。

また、毎年同じ場所に集まる場合には、その場所を重点的に調査することができます。

例えば、昨年は二階の西側の窓に多く集まった。

今年も同じ場所に集まっている。

このような情報は、侵入経路を調べるうえで重要な手掛かりになります。

カメムシ対策では、発生してからの駆除だけでなく、発生時期を予測した予防が大切なのです。

まとめ カメムシ対策は建物の隙間と周辺環境を知ることから始まる

カメムシは、自然界では植物などを利用して生活している昆虫です。

しかし、秋になると冬を越す場所を探し、住宅や施設へ集まる種類がいます。

そして、建物の小さな隙間から侵入し、室内で不快な臭いを発生させることがあります。

ただし、カメムシが室内に現れたからといって、必ず住宅内部で繁殖しているわけではありません。

大切なのは、なぜその建物に集まるのかを調べることです。

私は、カメムシ対策では、虫の生態と建物の構造を一緒に考えることが重要だと思っています。

どの季節に多く現れるのか。

建物のどの面に集まっているのか。

どこから室内へ侵入しているのか。

周辺にはどのような植物や自然環境があるのか。

そして、どのような対策をすれば、翌年以降の被害を減らせるのか。

こうしたことを一つずつ確認する必要があります。

防除研究所のボウケンジャー(防研スタッフ)は、目の前のカメムシを駆除するだけでなく、建物の構造や周辺環境を確認しながら対策を考えます。

必要な侵入防止施工や薬剤処理を検討し、施工後の状況も確認していく。

また、翌年の発生時期に備え、建物の維持管理についても考えていく。

こうした取り組みが、再発防止につながります。

関東・北関東・中部・関西・九州、それぞれの地域で気候や建物の構造、周辺環境は異なります。

だからこそ、すべての現場に同じ方法を当てはめるのではなく、その建物に合った対策を考えることが大切です。

カメムシを一匹駆除することが目的ではありません。なぜ集まり、どこから侵入しているのかを明らかにし、同じ被害を繰り返しにくい環境をつくること。

それが、防除研究所の考える害虫対策です。

これからも私たちは、一つひとつの現場を丁寧に調査し、お客様の大切な住宅や施設の環境を守るために、原因の調査から再発防止まで取り組んでまいります。

株式会社防除研究所
代表取締役 梅木厚生